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春の日立中央研究所庭園開放でお花見 [雑感]

P1060988.JPG東京都国分寺市にある 日立製作所 中央研究所 は、東京ドーム5個分と言う広い敷地の中に
広々とした庭園を設けています。
この研究所の敷地は、通称「ハケ」と言われる国分寺崖線に位置しており、
その豊富な湧水量は東京を流れる野川の主要な源流の一つとなっています。

毎年4月と11月の各1日だけ庭園の開放が行われ一般の人が入る事ができます。
私も一度、その湧水を見てみたいと思っていたのですが、
今年初めて、春の開放にお花見を兼ねて行くことが出来ました。

P1060940.JPGJR国分寺駅北口から、道沿いに咲き誇る桜を眺めつつ、
工場正門にたどり着いて驚きました。
「庭園」と言う名前からきれいに整備された公園の様なイメージを
持っていたのですが、門から始まる敷地には、
自然のままの鬱蒼とした木が生い茂り、
奥多摩の山の中のような雰囲気。
うっかり林の中に紛れ込んだら出てこられなさそうな気がします。
これには、正直ビックリ。都内の研究所の中とは、思えません。
奥の建物の前まで来るとさすがに林は、切れましたが、
広々とした敷地に植物が沢山育っています。
意図的にあまり手を加えていないようですね。
後で調べた所によりますと、創業社長の小平浪平氏の指示で
出来るだけ樹木や自然を残す形で研究所が造られたのだそうです。
多摩地区の一等地にこれだけの敷地を持って、その2/3近くを庭園にしていると言うのですから、
さすが、一流の大企業は、やることが大きいと言うか、違いますね。


庭園内は、大雑把に言って、3つに分かれており、
樹木などにほとんど手を入れていれず、武蔵野の雑木林を残したエリア、
大池とその湧水を中心とした「庭園」らしいエリア、
音楽ステージなどもある広大な芝生のエリアがあります。

芝生エリアには、今日は、食べ物や飲み物の屋台も出ており、
沢山の人が敷物を広げて桜を眺めながら寛いでいます。
P1070030.JPGP1070033.JPG
P1070036.JPG残念ながら、お酒は持ち込み禁止ですので
酒盛りと言うわけには、行きませんが、
広々とした風景は、とても気持が良いです。
この周囲の桜は、ソメイヨシノが多いようです。
奥に御衣黄もありましたが、
こちらは、まだ時期が早く、
花も付いていませんでした。

私も、こちらで、「だんごの輪島」で買った
お団子などを食べながらしばしのんびりと寛ぎました。

雑木林のエリアは、あちこちに林道が張り巡らされ、まさに山の中の雰囲気。
P1060949.JPGP1060952.JPG
途中には、竹林などもあり、筍が頭を覗かせていました。
こちらは、ヤマザクラが多いようですね。

なんといっても美しいのは、池の廻りのエリアですね。
この池は、敷地内の周囲の湧水が集まるように湿地帯に手を加えて作られたものです。
P1060985.JPGP1060988.JPG
P1060997.JPGP1070009.JPG
P1070025.JPG雪柳や椿を初めとして
様々な植物が花を咲かせています。
桜の種類は、ヤマザクラとソメイヨシノが
混在しているようです。
春の新緑と桜や他の花々が池に写る様は、
非常にきれいで見ていて飽きません。

池には、白鳥も2羽ほど住んでいる様子でした。

P1060974.JPG右の写真の水門のようなものが、池から野川へつながる放水口。
水門の後ろの壁のようなものは、JRと西武鉄道が上を通る
高架橋の外壁です。渇水期で毎分400リットル、
豊水期で毎分10000リットルの水が流れているそうですので
非常に豊富な水量ですね。
大きな目的だった野川の水源の一つが見られて感慨無量です。

今回初めて訪れましたが、緑が濃く広々として非常に良い場所です。
桜も多く、非常に楽しませていただきました。
秋の紅葉や落葉もおそらく非常にきれいだと思います。
今度は、秋にも訪れてみたいですね。

庭園の公開が年2回だけと、少ないのが、少々勿体無いなとも思いますが、
今回、多くの来園者が花などが付いていない野草を、
全く認識無く踏みつけて居たりするのを見ると、
この環境を守るには、ある程度制限が必要なのかなとも感じました。
しかし思うに、エコやらCO2抑制など全く無い1950年代に、これだけの環境と
緑を残した敷地を作った創業者さんは、実に慧眼ですね。
貴重な武蔵野の緑、是非とも、これからも大事に守って行っていただきたいなと感じました。

おまけ:
入り口から建物へ向かう途中の渓谷に架かっている橋の名前が、
欄干に平仮名で書かれていました。
曰く、「へんじんはし」。
なるほど「研究開発をしようというものは、一般人と異なる変人であれ」という事で
こういう名前なんだなと勝手に解釈して(笑)いたのですが、
帰りに反対側の欄干の漢字書きの名前を見つけました。曰く「返仁橋」。
「仁の心で人に誠意を返せ」と言う様な意味合いでしょうか。早とちりで御座いました。
P1070039.JPGP1070037.JPG


毎年の庭園開放日はこちらから。
http://www.hitachi.co.jp/rd/crl/garden/teien.html

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