六義園での江戸団扇製作体験 [雑感]
とある日、ツイッターを見ていたところ、フォローしている東京都から面白い話が。
駒込の六義園内の心泉亭にて、江戸団扇製作の体験会が有るとの事。
六義園内の建物なんて一般人はそうそう入る機会がありませんし、
季節柄、団扇作りというのもなかなか風流です。
夏休み中なのでお子さん達ばかりだとちょっと困るなと思いましたが、
思い切って事前申し込み。7/21の午前の部に伺って来ました。
初夏の六義園は緑が濃く、蝉の声が耳に滲みいらんほど。
案内板にしたがって、心泉亭へ。ちなみに費用は、入園料の300円+1700円。
すでに結構、お客さんがいらっしゃってます。幸い2/3は大人の方々でちょっと一安心。
岩崎弥太郎が立てた、「ももの茶屋」という茶室を再建したという心泉亭はなかなか落ち着いた雰囲気。
講師は、房州団扇を作られている伝統工芸士の太田美津江さん。
江戸団扇じゃないの?と思われるかもしれませんが、
江戸で弓矢の需要が少なくなって、矢の素材であり団扇の素材でもある矢竹が少なくなるにつれ
良質な矢竹のある房州へ、製作地が移っていったのが房州団扇なんだそうです。
全工程をやると、本職の方でも一日4枚ぐらいしか作れないそうで、我々は、「貼り」の作業から。
先ずは、団扇の骨に糊を付けて、裏地を張ります。
ここで樹脂のへらを用いて骨が均等に広がるように調整します。
これが結構、大変。天然素材ですので、どうしても癖がありますから、なるべく癖に逆らわず、
それで居てバランスよくなるよう調整します。
調整が出来たら表紙の貼り付け。8種類の中から、私は、ススキ柄のものをチョイス。
ずれが無いように張り合わせます。この時になるべく空気を抜くのがポイント。
骨の位置を微調整しつつ、バランスよく決まったら骨の周りを強く抑えて密着させます。
糊は、骨に付いている分のみです。
ここでしばし乾燥待ち。その間に団扇の種類の説明や骨の方の作り方の実演です。
団扇には、今回の江戸団扇のほかに京団扇、四国団扇があるそうです。
写真向って左から、江戸団扇、京団扇、四国団扇。
京団扇はやや縦長で柄が木製。四国団扇は、江戸団扇の流れを汲みますが、
骨が柄の竹の片側のみから出ているのが特徴だそうです。
説明の後は、骨作りの実演。独特の道具を使って矢竹を手際よく裂いていきます。
ちなみに矢竹は、本来は、武器の矢を作るための竹で、節と節の間が長いのが特徴です。
子供達や希望者もちょっと挑戦。もちろん私も挑戦しました。危なく手を切りそうに成りましたが。(笑)
本来はここで火入れが入りますが、飾り紐を通し、「窓」の骨を組んだら完成です。
さすがに見事な手際ですね。
さて、自分のものを完成させなくては。
型紙を当て、切り場所を決めたら骨ごと、なるべく滑らかに団扇をハサミでカットします。
カットしたら、「へり付け」。ヘリの部分に飾り和紙を貼っていきます。これがなかなか難しい。
半周したら今度は、反対側から。上手く両方の合わせ目をそろえるのがポイントです。
最後に本来は、作者の銘が入るところですが、六義園の判子をペタン。(笑)
これで、マイ江戸団扇の完成です。少々の骨のばらつきは、個性とご愛嬌という事で。
正味、2時間ほどの時間、熱心に質問される年配の方も居て、楽しい時間でした。
折角なので、心泉亭とマイ団扇を記念に。(笑)
さて、終わってからのお楽しみがもう一つ。
参加者全員に園内の吹上茶屋で無料で冷抹茶と和菓子が頂けます。
東京都の催しにしては(笑)、なかなか粋なサービスですね。江戸団扇に相応しい。
夏の庭園の池を眺めながら、一息入れていただく冷抹茶は、また格別でした。
なかなか、貴重な夏の一日でした。
駒込の六義園内の心泉亭にて、江戸団扇製作の体験会が有るとの事。
六義園内の建物なんて一般人はそうそう入る機会がありませんし、
季節柄、団扇作りというのもなかなか風流です。
夏休み中なのでお子さん達ばかりだとちょっと困るなと思いましたが、
思い切って事前申し込み。7/21の午前の部に伺って来ました。
初夏の六義園は緑が濃く、蝉の声が耳に滲みいらんほど。
案内板にしたがって、心泉亭へ。ちなみに費用は、入園料の300円+1700円。
すでに結構、お客さんがいらっしゃってます。幸い2/3は大人の方々でちょっと一安心。
岩崎弥太郎が立てた、「ももの茶屋」という茶室を再建したという心泉亭はなかなか落ち着いた雰囲気。
講師は、房州団扇を作られている伝統工芸士の太田美津江さん。
江戸団扇じゃないの?と思われるかもしれませんが、
江戸で弓矢の需要が少なくなって、矢の素材であり団扇の素材でもある矢竹が少なくなるにつれ
良質な矢竹のある房州へ、製作地が移っていったのが房州団扇なんだそうです。
全工程をやると、本職の方でも一日4枚ぐらいしか作れないそうで、我々は、「貼り」の作業から。
先ずは、団扇の骨に糊を付けて、裏地を張ります。
ここで樹脂のへらを用いて骨が均等に広がるように調整します。
これが結構、大変。天然素材ですので、どうしても癖がありますから、なるべく癖に逆らわず、
それで居てバランスよくなるよう調整します。
調整が出来たら表紙の貼り付け。8種類の中から、私は、ススキ柄のものをチョイス。
ずれが無いように張り合わせます。この時になるべく空気を抜くのがポイント。
骨の位置を微調整しつつ、バランスよく決まったら骨の周りを強く抑えて密着させます。
糊は、骨に付いている分のみです。
ここでしばし乾燥待ち。その間に団扇の種類の説明や骨の方の作り方の実演です。
団扇には、今回の江戸団扇のほかに京団扇、四国団扇があるそうです。
写真向って左から、江戸団扇、京団扇、四国団扇。
京団扇はやや縦長で柄が木製。四国団扇は、江戸団扇の流れを汲みますが、
骨が柄の竹の片側のみから出ているのが特徴だそうです。
説明の後は、骨作りの実演。独特の道具を使って矢竹を手際よく裂いていきます。
ちなみに矢竹は、本来は、武器の矢を作るための竹で、節と節の間が長いのが特徴です。
子供達や希望者もちょっと挑戦。もちろん私も挑戦しました。危なく手を切りそうに成りましたが。(笑)
本来はここで火入れが入りますが、飾り紐を通し、「窓」の骨を組んだら完成です。
さすがに見事な手際ですね。
さて、自分のものを完成させなくては。
型紙を当て、切り場所を決めたら骨ごと、なるべく滑らかに団扇をハサミでカットします。
カットしたら、「へり付け」。ヘリの部分に飾り和紙を貼っていきます。これがなかなか難しい。
半周したら今度は、反対側から。上手く両方の合わせ目をそろえるのがポイントです。
最後に本来は、作者の銘が入るところですが、六義園の判子をペタン。(笑)
これで、マイ江戸団扇の完成です。少々の骨のばらつきは、個性とご愛嬌という事で。
正味、2時間ほどの時間、熱心に質問される年配の方も居て、楽しい時間でした。
折角なので、心泉亭とマイ団扇を記念に。(笑)
さて、終わってからのお楽しみがもう一つ。
参加者全員に園内の吹上茶屋で無料で冷抹茶と和菓子が頂けます。
東京都の催しにしては(笑)、なかなか粋なサービスですね。江戸団扇に相応しい。
夏の庭園の池を眺めながら、一息入れていただく冷抹茶は、また格別でした。
なかなか、貴重な夏の一日でした。
根気の要る仕事をなさいましたね、しかも六義園内の心泉亭で。
真秀さんの選ばれたすすき、私も参加していたらこの図柄を選んだでしょう。
全柄を敢えて外して月をあしらった、秋の風が涼しげです♪
でも今の私のはこんな根気仕事は出来そうに有りません。
粋なはからいを都もしたものですね、冷抹茶とお菓子付きとは。
作り終えてマイ団扇携えての・・・・・一服のひと時は憎い演出だと。
心泉亭をバックにの記念の写真、団扇も喜んでいるように見えますよ。
素敵な会に参加なさいましたね、帰りは何処かで手繰ったのでしょう♪
by ソバツユ (2013-08-14 19:56)
ソバツユ様、コメントありがとうございます。
猛暑の中、お変わりありませんか?
この会は、去年、大好評を博して、今年が第2回目だそうです。
どなたが発案されたのか判りませんが、
実施場所と言い、最後の一服といい、公共機関開催らしくない、
非常に粋な演出で、迷わず参加してしまいました。
手間仕事も自分のものを作っていると思うと楽しく、あっと言う間で
意外と苦になりませんでしたよ。
帰りは、お察しの通り(笑)、同じ駒込の「小松庵 総本家 駒込本店」で、
蕎麦前&一手繰りでした。
こちらも初めて伺いましたが、老舗らしさがきちんと有っていいお店でしたよ。
夏の良い一日でした。
by 真秀 (2013-08-15 23:01)