「酒育のススメ」 魚柄仁之助 [読書]
自称「熱血日本酒バカ」を名乗る魚柄仁之助氏の本。
この作者の本は、薀蓄やら知識中心では無く、
「お酒と食事を手軽に楽しむ」事に
主眼が置かれたものが多く、非常に実用的です。
私も何冊か持っていて、ちょいと酒の肴なんぞを
手軽に作りたい時に活用させていただいてます。
この本は、
「二十一世紀の現在、日本酒の質は史上最高」
と考える作者が、
「だからこそ、旨い銘柄を知るばかりでなく、
飲み方や保存方法も含めて、
お酒の色々な楽しみ方を知って欲しい」という意図で「酒育」と題して書かれた本のようです。
この作者独特の毎度の軽妙な九州弁(?)と言い回しで書かれた本は、
時にちょっと寒いギャグを交えつつ、
一風変わった飲み方からツマミ、日本酒業界の構造まで軽く平易で
それで居て、その奥の深い経験と知識を感じさせる書き方で書き綴られています。
中には、「美味い酒を飲んだら、蔵と銘柄と飲んだ時期を必ず覚えておいた方が良い」
(つまり、その時期がそのお酒の自分にとっての飲み頃の熟成の時期)
「旨過ぎない酒こそ家庭向き」
というような、ハタと膝を打つような話もあり、大変勉強になります。
また、各ページの下に書かれた「おススメの旬の日本酒」は、
短い文ですが、表現が適切で判りやすく良いです。
目次に索引が付いているのも嬉しい配慮ですね。
なかなか、この作者のようにモノに囚われない楽しみ方というのも
しにくいところがありますが、
生活の楽しみの一部としてこういう楽しみ方もまた有りだなと思いました。
先日、とあるお店である蔵元さんの方と話をしていたところ
「いや、うちの蔵の連中、良く日本酒をロックで飲むんですよ。
邪道という人も居ますけど涼やかで美味いんですよ。」
という話を聞きました。
自分でも原酒やちょっと甘すぎるお酒は、偶にロックで飲んだりしていたこともあり、
また、この本を読んでいる途中だったこともあって、
「あ、やっぱり日本酒は、もっと自由な飲み方で良いのかも」と思ったのでした。
まあまあ、知らなかった~・・、
衣替えしてたんですね♪。涼しげでこれ、いいですね(^^)
私もねー、日本酒ロック、やったことあります。
買ってすぐの冷酒を、冷えるまで待てなかったときとか(笑)
でも、以外と美味しいなーんて思うときもあったりして。。
(いいものじゃ、もったいなくて出来ないケド)
この本良さそう♪
一風変わった酒肴を、ちょっと読んでみたいです。
探してみまぁす(^^)
by yuka (2006-08-28 06:08)
>二十一世紀の現在、日本酒の質は史上最高
おっしゃるとーり。
設備は良くなりました。
米もとんでもなく磨ける様になりました。
深い経験を持つ杜氏さんがいらっしゃいます。
そして惜しみなくその技を駆使します。
良い酒が出来ないわけが無いっ!
だから史上最高の日本酒が出来ているのです。
けど杜氏さんも60代~70代の方が多いのです。
その技はちゃんと伝承されているのでしょうか・・・
ゆえに、史上最高の酒なんだけど、レッドデータブックに載っているみたいなモノだと思います。
ま、それはそれとして、面白そうなご本ですねえ。
探してみましょ!
by 大福洋酒(濃醇純米) (2006-08-28 23:53)
この本、ぜひ読んでみたいです。
わたしも原酒(大阪の「緑一」)をロックで試したことがありますが、実にうまかったです。真秀さんがおっしゃるように、甘口の日本酒をロックで飲むのもよさそうです。
by 鯉三 (2006-08-29 01:35)
あれ?意外に反響がったので驚いています。
>yuka様
とりあえず、暑い時期限定で涼しげなスキンに変えました。(笑)
涼しくなったら元に戻します。
確かに、質の良い日本酒は、私ももったいなくて
中々、ロックにしたりと言った冒険は、できませんね。(笑)
肴関係は、同じ作者の「今夜の魚、呑む銘酒」(正&続)や
「食べちゃる!」の方に多く載ってます。
興味が御有りでしたら図書館等で見てみてください。
>大福洋酒様
確かに「技の伝承」と言うのは、これから問題ですね。
酒造りのような辛い仕事は、避けられる傾向にありますし。
ロウソクが消える寸前の輝きにならないようにしないといけませんね。
以前、池袋のデパートで若手の杜氏さんのお酒を集めた試飲会が有ったのですが、
場所や雰囲気や私の好みも有るでしょうが、
正直、ピンと来るもの少なかった気が...
>鯉三 様
あ、私とご同類が居てちょっと嬉しいです。(笑)
お酒にもよりますが、(淡麗系は、ちょっと向かないように思いますが)
暑い時期等は、ロックもなかなか魅力的ですよね。
by 真秀 (2006-08-29 10:43)